2021年11月19日

会館だより「かけはし」

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ペストから日本を救ったのは…

 かつて、日本は長い間、大陸との交流を閉ざし鎖国状態が続いていました。一方その頃、ヨーロッパではペストが流行していたとのことです。先日、ラジオの放送を聞いていたら、この鎖国状態が、大陸で猛威をふるっていたペストから日本を守ることになったのだそうです。

 ペストはペスト菌による感染症で、皮膚が黒くなることから、黒死病ともよばれ、14世紀のヨーロッパでは、人口の3分の1から3分の2

が死亡したといわれているほど、恐ろしい病気でした。当時の世界人口は4億5千万人くらいだと考えられていますから、世界全体では1億人以上の命が失われたことになります。

 ペストはネズミが媒介する病気です。日本でも明治時代になってから、ペストが流行しかかったことがありました。このとき東京は、役所が駆除の目的で、ネズミ1匹を5銭で買い上げることにしたそうです。人々は争ってネズミの捕獲に当たりました。当時は、もりそば・かけそばが2銭、天丼(並)が5銭でしたから、かなりの高額だったことがわかります。検疫やネズミの駆除などの防疫に努めたため、それ以後、日本国内でペスト患者は出ていません。

 感染症の歴史を振り返ってみても、人流の抑制と検疫の強化が、感染の拡大を防ぐ有効な手段であるということがわかります。様々な規制が緩和されている昨今、それでも私たち一人一人は感染防止の手を緩めることなく、日々の生活を送っていきたいものです。

                                                       (横山  正)

▼現代版「人流の抑制」と「検疫の強化」 日々の生活を救う手だては、これらのほかにもたくさんあります。(これらのピクトグラムは、堺市のホームページより一部をダウンロードしたものです。)

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posted by 豊島修練会 at 10:27| 会館だより「かけはし」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする