SDG’s(エスディージーズ) を自分の生活に引き寄せる意味
SDG’sとは、「Sustainable(サスティナブル) Development(デベロップメント) Goals(ゴールズ)」―持続可能な開発目標―の略称です。これは、2015年に国際連合が定めた2030年までの15年間で達成しようとする17の目標のことで、193カ国が参加しています。(註:サスティナブル…持続可能であること デベロップメント…開発 ゴール…最終的な目標点)
その中のいくつかを取り上げてみます。
・1番目の「貧困をなくそう」―2020年には、新たに1億1,900万〜1億2,400万人が極度の貧困へと追いやられた―
・2番目の「飢餓をゼロに」―2020年には、世界全体で新たに7,000万〜1億1,600万人がパンデミックの影響により飢餓を経験した可能性あり―
・6番目の「安全な水とトイレを世界中に」―2020年には、数十億人が依然として安全な飲料水と衛生を利用できていない―
これらを残りの9年で達成するには、これまで以上の努力が要るように思われます。更に、
・10番目の「人や国の不平等をなくそう」
・16番目の「平和と公正を全ての人に」
の目標は、世界各地で起きている難民問題、戦争や紛争、日本に於いても所得格差の拡大等々を見聞きするたびに、かえって後退しているのではないかと心が痛みます。これらの多くは、国レベルで取り組まなければ実現できない目標です。だからこそ「国際連合」という機関で定め、全世界の人類がこぞって取り組む意味があるのかもしれません。
一方、一人一人が努力すると、近い将来達成できるかもしれない目標もあります。例えば、
・14番目の「海の豊かさを守ろう」
・15番目の「陸の豊かさも守ろう」
です。身の回りに目を向けると、店のレジでは、エコバッグを利用したり、包装を遠慮したりする方々を多く見かけるようになりました。各ご家庭で日常化した丁寧なごみの分別も、これらの目標の達成に、確実に繋がっているのだと確信します。
見方を変えると、老いも若きも全てができうる心掛けです。親のその姿勢に、子は納得するでしょう。子供の所作に大人が生き方を改めることもあるでしょう。「何をする或いはしない」ことよりむしろ、「何のためにするのか・なぜするのか或いはしないのか」をイメージしながら取り組むことが大事なことと思います。 (T.Y.)