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インフルエンザに気を付けましょう 〜現代の病でもないらしい〜
今年はインフルエンザの流行が例年より早まっています。都内では11月中旬には警報基準を超えました。幼稚園や保育園、学校などでは、遠足や運動会などの行事が、中止になったり延期になったりしました。
インフルエンザウイルスは1万分の1oと極めて小さく、電子顕微鏡を使わなければ観察することができません。そのため、病気そのものは古くからあったのですが、病気がなぜ起こるのか、長い間わかりませんでした。昔の占い師たちは、冬に大流行して春には収まるので、インフルエンザの流行を星の運行や寒さの影響によるものと考えました。その結果、星の影響という意味のラテン語「Influentiacoeli(インフルエンシャル)」と呼んだのがインフルエンザの始まりといわれています。
日本では西暦1010年に一条法王が「しはやぶきやみ(恐らくインフルエンザ)」のため37歳で死去されたという記録が残っています。江戸時代に入ると記録はさらに詳細になり、インフルエンザを連想させる病気を「はやりかぜ」と呼ぶようになりました。
インフルエンザが世界的に最も猛威をふるったのは、西暦1918年頃から始まった「スペイン風邪」です。全世界で5億人が感染したとされ、 これは当時の世界人口の3分の1近くにあたります。死者も5千万人から1億人くらいだったと考えられていて、日本でも40万人近くが命を落としました。
スペイン風邪という名前はついていますが、スペインから流行が始まったわけではありません。西暦1918年は第一次世界大戦中で、各国とも情報が統制されていて自由に報道することができませんでした。しかしスペインは中立国だったので、感染症による被害を自由に報道できたので「スペイン風邪」という名前になってしまったのです。実際にはヨーロッパに派遣されたアメリカの兵隊がアメリカから持ち込み、それが広まったと考えられています。そして、この大流行によって多くの死者が出たことで、徴兵できる成人男性が減ったため、第一次世界大戦の終結が早まったといわれています。

