地球温暖化 〜「温暖化の影響は夏だけじゃない」ということ〜
最近、地球温暖化が心配されています。夏になると今まで見られなった南の地方のチョウやセミが見られるようになりました。
気象庁から出された「2020年日本の気候変動」という資料によると、このまま有効な手立てを打たずにいると、100年後には平均気温が4℃上昇するそうです。4℃くらいならたいしたことはないと考えがちですが、それは大きな間違いです。まず平均気温が上昇すると、猛暑日といった極端に暑い日が増加します。今でも暑い日が増えているのに、これ以上増えたらたまりません。また気温が高いほど大気が含む水蒸気の量が増加するため、大雨や短時間強雨の頻度や強度が高まります。1時間の降水量が30mm〜50mmの場合は、「激しい雨がバケツをひっくり返したように降る」と表現され、傘をさしていても濡れて、道路が川のようになります。50mm〜80mmの場合は「激しい雨が滝のように降る」と表現され、傘は全く役に立たず、水しぶきであたり一面が白っぽくなり、視界が悪くなります。東京あたりでは、梅雨というと、以前は長い期間「シトシト降る」というイメージがありましたが、最近では、期間が短くなり、ザーザー降る日が見られるようになりました。東京都の河川改修の計画は、1時間に50mmの雨に耐えるように設計されているそうですが、私たち住民も、大雨に備えるような暮らし方を考えていく必要がありそうです。
ところで、地球温暖化がこのまま進行すると、もともと寒かった地方では雪の材料となる大気中の水蒸気の量が増えるため、大雪のリスクが増えると考えられています。今年は各地から豪雪の様子が報道されていますが、青森県酸ヶ湯では、5mを超す積雪が記録されました。
東京の大雪は1969年3月12日の33pが史上1位の記録ですが、2014年2月8日と2月14日は、1週間の間にそれぞれ27pの大雪となり、都知事選にも大きな影響が出ました。最近では、2018年1月22日の23cmが最大の記録です。東京は滅多に大雪にならないので油断しがちですが、地球温暖化の影響で、大雪となる日が増える可能性が指摘されています。 (T.Y.)