2025年01月08日

会館だより「かけはし」


東京の気温と温暖化

 東京は12月24日のクリスマスイブに、気温が1.8度までさがりました。

 年末に、とても寒い日が続いたので、暑かった夏の日が、懐かしく感じられるかもしれません。しかし、冷静に振り返り、東京の気温を箇条書きにしてみると、その暑さが、いかに異常だったかがわかります。

気象記録.png ・昼間の最高気温も夜間の最低気温も、平年より高い日が3か月続いた。

 ・一番気温が高かったのは7月29日で、37.3度を記録した。

 ・秋だというのに、10月4日には、最高気温が30.4度を記録した。

 ・3月31日には、早くも夏日(最高気温が25度以上)を記録した。

 ・猛暑日(最高気温が35度以上))が20日以上あった。

 ・真夏日(最高気温が30度以上)が80日以上あった。

 ・熱帯夜(最低気温25度以上)が60日以上あった。

 昼間の暑さはなんとか我慢できても、夜間の暑さはそうはいきません。冷房を効かせすぎると風邪をひくし、暑いのを我慢すれば寝不足になってしまいます。

 今から50年前、熱帯夜の日数は、14日くらいしかありませんでした。日中も、30度を超えると暑いと感じました。

 ところで、温暖化の影響には多くのデメリットがありますが、わずかながらメリットもあるといわれています。

 ・寒さによる死者が減少する。

 ・気温の上昇で、農林産物の生育が促進される。

 ・ベーリング海峡の氷が解けて、新たな船の通商路が開かれる。

 ・二酸化炭素の濃度の上昇によって光合成が盛んになり、作物の収量が増える。

 ・栽培適地の変化により、これまでその地域では育たなかった作物が栽培可能となる。

 しかし、温暖化の影響は、単に気温の上昇や二酸化炭素の増加だけではありません。海面の上昇や熱波、大雨、洪水などさまざまな気候変動を引き起こします。地球上の動植物の生態系に大きな影響を及ぼすので、少しでも温暖化食い止める努力をしていく必要があります。(T.Y.)

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2024年12月05日

会館だより「かけはし」


LED照明は地球温暖化防止になります

 2027年末で、蛍光灯の製造や輸出入が禁止されます。

 蛍光灯の製造や輸出入が禁止されるのは、水銀による健康被害や環境汚染を防ぐためです。蛍光灯には水銀が含まれているため、適切に処理しないと、水銀が土壌や地下水、河川を経て海に流れ込み、水質汚染を引き起こす可能性があります。水銀は非常に毒性が強い物質で、水俣病や新潟水俣病などの公害病の原因にもなりました。

 この問題は「蛍光灯の2027年問題」とも呼ばれ、今後、電球の代わりとなるLEDの値上げが予想されます。ご家庭でも早めにLED照明にしたほうがいいでしょう。

 LEDの消費電力は、同じ明るさでも蛍光灯と比較すると3分の1、電球と比較すると8分の1程度しかありません。また寿命も長く、電球の寿命は1,000時間程度ですが、LEDは40,000時間も点灯します。消費電力の削減という面で、照明のLED化は、地球温暖化防止になるのです。

 また、LED照明には虫が集まりにくいという特徴もあります。何年か前までは、コンビニの店のガラスに多くの蛾が止まっていましたが、照明が蛍光灯からLEDに変わってからは、あまり見かけなくなりました。これはどうしてかというと、多くの虫は明るさに集まるのではなく、紫外線に集まってくるのですが、LEDにはほとんど紫外線が含まれていないからです。もちろん明るさに反応して集まる虫もいますが、害虫除けにはLED照明がとても有効です。

信号機1.jpg さらに、2024年現在、東京都には1万6,000台以上の信号機が設置されていますが、すべてがLED化されています。電球の信号機の電気代は1基あたり月額5,000円くらいかかっていましたが、LEDの場合は1基あたり月額1,500円程度で済みます。また電球の場合は、約半年から1年程度で電球を交換しなければなりませんが、LEDの場合は、6年から8年おきに交換すればいいので、メンテナンスの面でも大きな経費の節減になっています。

信号機2.png 電球の信号機の場合、西日が当たると点灯しているか消灯しているか見分けがつかず、危険なことがありましたが、LEDになってからはそのようなことが起こらないので、事故防止にも一翼を担っています。一方、LEDの特徴から唯一の弱点となるのは、熱が出ないことです。雪の多い地方では信号機に雪が貼り付いて溶けず、信号の色が見えなくなってしまいます。最近は、この弱点を防ごうとして、いろいろな研究が行われています。(T.Y.)

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2024年10月30日

会館だより「かけはし」


柿を食べて、健康に過ごしましょう

柿.jpg 柿は、秋を代表する果実で、ビタミンⅭはレモンよりたくさん含まれています。果物屋で売られている普通の大きさの柿1個で、大人が一日に必要なビタミンⅭ100rは、十分にとれてしまいます。

 ビタミンⅭがどれくらい含まれているかというCMでは、「レモン〇個分」という言葉をよく使います。レモン1個には100rのビタミンⅭが含まれていますが、これは丸ごと食べた場合の数字です。果肉や皮をかじることより絞った果汁だけを使うことが多いので、農林水産省推定ガイドラインでは、レモン1個分のビタミンⅭは20rと換算することになっています。柿のビタミンⅭは、レモンの数倍あるのです。

 ところで、ビタミンⅭは酸っぱいというイメージがあります。しかし柿の実や野菜のブロッコリーを酸っぱいと感じることはありません。レモンの酸っぱさはクエン酸によるもので、ビタミンⅭの酸っぱさではないのです。純粋のビタミンCをたくさんなめると、少しは酸っぱさを感じますが、柿に含まれる程度では味覚に影響する酸っぱさにはなりません。「ビタミンⅭ」=「酸っぱい」となったのは、昔の大航海時代、航海中のビタミンⅭ不足から起きる壊血病を防ぐには、レモンやオレンジなどを食べればいいということを、人々が経験的に知っていたからです。色も純粋なビタミンⅭは白色ですが、ビタミンCをうたった商品には黄色い色をしたものが多いです。テレビやチラシ広告で、ビタミンⅭの色を黄色と表現するのは、それがレモンなどの黄色い果物に多く含まれているからです。

 また、ほとんどの動物はビタミンⅭを体内で合成できるので、外から補給する必要はありません。人間やサル、モルモットなど限られた動物だけがビタミンⅭを必要としているのです。

 柿には、ビタミンⅭだけでなく、健康に有益な成分がいろいろ含まれていて、風邪、脳卒中、高血圧、癌、糖尿病などの病気に対して予防効果があります。柿を食べて、冬を健康に過ごしましょう。 (T.Y.)

posted by 豊島修練会 at 09:36| 会館だより「かけはし」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする