かけはし R0802月号@.pdfかけはし R0802月号A.pdf
お雑煮のいろいろ 〜「我が家のお雑煮」はどこに起源があるのだろう?〜
だんだんと地域らしさが失われていく日本ですが、お正月にいただくお雑煮には、まだそれが残っています。
お雑煮という名前は、お餅といろいろな食材を混ぜて煮たからついたと考えられますが、起源にはいろいろな説があり、京都を中心とした近畿地方が発祥という説が有力です。公家や武家など上流階級の間で縁起のよい食事や祝いのための食事でした。
米や餅は貴重な食材だったので、庶民も前年に収穫したお米から作った餅を神様にお供えし、そのお下がりとしてお雑煮をいただくことで、正月をお雑煮で祝う行為が全国に普及していきました。
お雑煮はおめでたい食べ物なので、昔からいろいろと縁起かつぎが行われてきました。例えば大阪では元日の雑煮は白味噌ですが、二日目はすまし汁で食べるのが一般的です。
これは「味が飽きない」と「商い」をかけた縁起かつぎの意味があります。関東のお雑煮は、醤油で味をつけるすまし汁が主流です。江戸時代の武家社会では、味噌を使うと失敗するという意味の「みそをつける」につながるので、避けたからだといわれています。愛知県や岐阜県のお雑煮に使われる青菜は、尾張地域の伝統野菜であるもち菜(小松菜の一種)です。青菜と餅を一緒に食べると、「名(菜)を持ち(餅)上げる」という意味があります。千葉県では、房州産の海藻である干した「はばのり」が特徴のお雑煮が有名です。はばのお雑煮をお正月に食べると「一年中、はばをきかせられる」からです。広島県では 「福をかき入れる」という意味で、牡蠣や出世魚の塩ぶりなど、県の特産品が入ったお雑煮が食べられています。
お雑煮は、よく知られているものだけでも、その種類は100を超えるほどあります。北海道は、全国から人々が集まった影響で多種多様なお雑煮が食べられています。また沖縄県では、昔から食べる習慣がありませんでした。香川県ではあんこの入った餅を入れますが、これは藩の特産品で管理が厳しかった「和三盆(高級砂糖)」を、役人にばれないよう庶民が餅にあんこを練り込み、隠して食べたのが由来といわれています。 (T.Y.)

