2023年06月29日

会館だより「かけはし」

かけはし R0507月号@.pdfかけはし R0507月号A.pdf


4本脚(あし)のツマグロヒョウモンは「こん虫」の仲間?


 夏は、チョウやセミ、カブトムシなど、こん虫が盛んに活動する季節です。ところで、「こん虫」とはどのような虫のことを指すのでしょう。理科の教科書では、「からだが、頭・むね・はらの三つの部分からできていて、あしが六本ある虫の仲間をこん虫といいます。」と説明しています。ここで、はねについて触れていないのは、チョウのように四枚あるものや、ハチのように二枚しかないもの、ノミのように全くないものなど、いろいろあるからです。しかし、脚が六本ということについても、子どもたちの感覚からすれば、カマキリなどは、かまを二つ、脚を四本もっているといったほうが自然です。カマキリの前脚は、獲物をつかまえるための道具として使われ、歩くことには使われないからです。

アメンボ.png 歩く以外のことに、脚を使っているこん虫は、カマキリのほかにもいます。例えばアメンボは、二本のまん中の脚と二本のうしろ脚、合計四本の脚でふん張って水面に浮かんでいます。前脚の二本は、いつも水面に軽くつけていて、水面を伝わってくる振動をとらえるのに使っています。そして、水面に落ちたこん虫の振動をキャッチすると、すばやくその場所に近づき、今度は獲物をつかまえるために使うのです。

 また、タテハチョウやジャノメチョウの仲間などは、四本の脚で花に止まっていて、ほかには、脚らしいものは見当たりません。注意深く観察している子どもたちの中には、このことに気がつき、「こん虫の脚は六本のはずなのに、何で四本しかないの?」と質問してくることがあります。脚が四本しかないように見えるのは、一番前の二本の脚は退化していて、短く折りたたまれたようになっているからです。この脚は、においや味を知るために使われていて、歩いたり物をつかんだりすることには使われません。

ツマグロヒョウモン.png さて、最近よく見かけるようになったツマグロヒョウモンも4本脚に見えます。このチョウはタテハチョウ科の「こん虫」です。

 ツマグロヒョウモンは、もともと暖かい地方のチョウで寒いところは苦手なため、以前、東京では見かけることがありませんでした。温暖化の影響はこのようなところにも現れています。(T.Y.)

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2023年06月10日

会館だより「かけはし」

かけはし R0506月号@.pdfかけはし R0506月号A.pdf


知らないで使っている「電気」のおはなし


 物価が高騰し、家計が苦しくなっているのに、最近、電気料金の値上げが伝えられました。ますます頭の痛い毎日です。電気は私たちの生活と切っても切れない関係にあり、節約といっても、なかなか対応できないのが正直なところです。

 ところで、私たちの身の回りには、使うつもりがないのに、使ってしまっている電気があります。このような電気のことを「待機時消費電力(待機電力)」といいます。

 実際に使っている電気と比べれば、その量はわずかですが、積もり積もれば無視できない量になります。調査の方法によってもかなりばらつきがありますが、およそ家庭の消費電力の5〜6%が待機電力に使われているそうです。

リモコン.jpg 電気を使っているつもりがないのに、これだけの電気を消費してしまうというのは、考えてみればもったいない話です。では、「待機電力」はどのようなところで発生するのでしょう。最も身近な例がリモコンです。リモコンで作動するということは、わずかですが、本体は常に電源が入った状態になっているのです。タイマー予約やメモリーなどの機能を維持するためにも、電気が常に入っていることが必要です。

 電気代を低くおさえるためには、どんな製品が待機電力を多く消費するか知っておき、不必要なものを切ることが効果的です。完全に切ることは難しい器具もありますが、エアコンは本体のプラグを抜かない限り、常に電気を消費しています。かなり多くの電気を消費するのが、HDDを内蔵したDVDレコーダーです。タイマー設定のためには、常にテレビ放送が受信できるようになっていなければなりませんし、スイッチを押して即座に録画が開始できる設定にしておくためには、多くの電気を消費しています。

節電タップ.jpg 「待機電力」を減らすため、最近の家電製品には、「自動電源オフ機能」や「省エネモード」などを備えているものが増えてきました。そのような電気製品を選んで購入したり、それらの機能を積極的に活用したりすることをおすすめします。またプラグをこまめに抜いて、完全に電気を断ってしまうことも効果的です。それが面倒という場合は、スイッチでオンオフできる節電タップを使うとよいでしょう。

 家庭でのエネルギー消費量を節約することは、資源の節約や地球環境問題の解決に大切な一歩となります。(T.Y.)

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2023年05月18日

会館だより「かけはし」


「青」と「緑」 〜「あお」といっても「あお」にあらず?〜


 「目に青葉 山ホトトギス 初鰹 (めにあおば やまほととぎす はつがつお)」の季節となりました。一年の中で、木々の新緑が美しい季節になりました。

 放浪の俳人種田山頭火の俳句にも「分け入っても 分け入っても 青い山」という有名な句があります。

 「青葉」とか「青い山」と聞いても、海の青い色を思い浮かべる人は誰もいないでしょう。「青」という言葉は、「青りんご」、「青果店(せいかてん)」、「青物(あおもの)」、「青菜(あおな)」、「青汁(あおじる)」、「青虫(あおむし)」など、「緑色」の物を指す場合にも使われます。

 信号機の色も、実際の色とは違う表現が使われています。日本に交通信号が登場したのは、今から100年近く前ですが、はじめのうち青信号は、法律でも「緑色信号」となっいました。しかし、緑色の信号のことを「青信号」と呼ぶ人があまりにも多かったので、法律でも「青信号」に変わったそうです。

青い山脈.jpg 「青」には、「若々しい」という意味があります。「青年」、「青春」、映画「青い山脈」などはその例です。また「熟していない」とか、「未熟な」という意味もあります。「青いトマト」、「青い柿」というのは、緑色の食べられない実のことです。「青二才」というのは、経験の浅い年若い人を指します。

 もともと古代の日本には色を表す言葉が少なくて、1000年くらい前(平安時代)は、「赤」「白」「黒」「青」の4つしかありませんでした。その頃の日本人は、明るい色を「赤」、暗い色を「黒」、はっきりした色を「白」、そしてどれにもあてはまらない色を「青」と呼んでいたそうです。緑色のものを青色と表現するのは、その名残りと考えられています。

 一方、「緑色」ですが、「みどり」には、「みずみずしい」という意味があります。「みどりの黒髪」というのは、緑色に染めた髪ではなく、黒いつややかな髪のことです。また「嬰児(みどりご)」というのは、かわいい産まれたての赤ちゃんのことです。有名な詩の一節である「ああ ぎょくはい(玉杯)に 花受けて りょくしゅ(緑酒)に月の影やどし」の「緑酒」とは、澄んだ色のおいしい清酒のことを指します。

 このように青や緑だけでなく、源平合戦の源氏(白旗)や平家(紅旗)の戦いに由来する「紅白歌合戦」のように、それぞれの色にはいろいろな組み合わせや意味があります。言葉を辿ると身近な生活や過去の時代に触れることもできます。調べてみると面白いでしょう。(T.Y.)

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