子どものほん(子ども、小学生&中学生)
宮沢賢治著「新編・銀河鉄道の夜」 新潮文庫 本体440円
「アメニモマケズ」「風の又三郎」「セロ弾きのゴーシュ」などで有名な宮沢賢治を知らない人は少ないだろう。この「銀河鉄道の夜」は、完成する前に亡くなり、草稿(まだこれから修正していく原稿)で残されたものです。孤独で空想好きな少年ジョバンニは賢治で、親友のカムパネルラは妹のトシのことだと言われています。銀河鉄道に乗って、ジョバンニは「みんなの本当の幸せのためにつくすことに、生きる意味がある」と気づくのです。あなたも、この童話を読んで「本当の幸せとは何か」を考えてみましょう。
大人の本(パパ&ママ、ジジ&ババなど)
奥野克巳&近藤祉秋&辻陽介編「コロナ禍をどう読むか」 亜紀書房 本体2200円
本書は、新型コロナ禍で、感染防止の対策や体験を通して考えたこと、感じたこと、提案などを、様々なジャンルの16人の専門家による密度の濃い対話を収録したものである。
また、表紙は、なんと大小島真木さんの「世界に見られている」という素敵な装画である。
内容は、「ウイルスは人と動物の『あいだ』に生成する マルチスピーシーズ人類学からの応答」「接触と隔離の『あいだ』を考える コロナ時代の愛をめぐって」「ケアが『閉じる』時代の精神医療 心と身体の『からだ』を考える」など、8つの対話を堪能できる。
タイトルからは、ちょっといかめしいような印象を受けるが、じっくり読むと、「なるほど!」「そうだったのか!」と、たくさんの事を知ることができ、コロナ禍を超えて、生き方を考えるヒントが得られる。(と、私は感じた)
学校の先生のブック(小学校・中学校の先生)
大前研一箸「新・仕事力『テレワーク時代』に差がつく働き方」小学館新書 本体820円
昨年はCOVID-19の影響で、感染防止「3密」と「学習の遅れ」と「授業時数の確保」に翻弄された。企業ではテレワークで対応したが、学校は一部でオンライン授業などを行ったものの苦労した(今現在もその影響を引きずっている状況がある)。
本書は、これからの企業で、自己の能力を発揮し、生き甲斐をもって働くためにどうしたらよいかを提言している。それを傍証するために、国政や公務員の働き方、学習指導要領の不十分な事柄について辛口の批判で充満している。逆に、本書を反面教師として、学校(教師)はどのような働き方をしたらよいか考えるヒントにしたい。 (積読のH.K)
★備考★話題提供のために紹介しているだけで、購読を勧めるものではありません。
[成美教育文化会館]で検索すると、「かけはし」「メッセージ」「Q&A」「気になる1冊」をはじめ「一宇荘」「至楽荘」「成美教育文化会館の会場貸出」など様々な情報が閲覧できます。